セキュリティ対策評価制度が2026年に国内で制定されるなど、企業のIT資産管理の重要性はますます高まっています。IT資産管理ツールを活用すれば、会社で保有するIT機器の管理ができるうえ少人数での管理もスムーズに可能です。一方で、IT資産管理ツールは企業規模によっても費用や性能も違うので、比較して選ぶのが難しいでしょう。この記事では、おすすめのIT資産管理ツール比較9選や導入する際の注意点や選び方も紹介します。
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目次
IT資産管理ツールとは?
IT資産管理ツールとは、企業が保有するすべてのIT機器とソフトウェアの情報を一元的に把握し、効率的に管理するためのシステムです。
社内PCの状況やソフトウェアライセンスの利用状況などを自動的に収集・記録することで、「見える化」を実現します。
特に専任のIT担当者がいない中小企業にとって、「セキュリティ対策は万全か」「無駄なコストは発生していないか」までを把握するのは大きな課題ですよね。
近年のIT資産管理ツールは、操作ログの記録やセキュリティ対策の遵守状況の確認など、情報漏洩対策の中核を担う機能も充実しています。
IT資産管理ツールの基本機能
IT資産管理ツールの基本的な機能を6つ紹介します。
- インベントリ管理
パソコンやサーバーなどのハードウェア情報、インストールされているソフトウェア情報を自動収集し管理します。「このPCのメモリはどれくらいか」「OSはアップデートされているか」といった情報をリモートで把握できます。 - ライセンス管理
ソフトウェアのライセンス情報を一元管理し、過不足状態を可視化します。不正利用の防止や、余剰ライセンスの削減によるコスト適正化が可能になります。 - セキュリティ管理
OSやソフトウェアの脆弱性情報を収集し、パッチ適用状況を管理します。未対応の脆弱性がある機器を特定し、対策を促すことができます。 - 操作ログ管理
社員の操作ログを記録し、不審な行動や情報漏洩の兆候を検知します。「誰が、いつ、どのファイルにアクセスしたか」といった履歴を追跡できます。 - 構成管理
ITシステム全体の構成情報を管理し、障害発生時の影響範囲の特定や復旧計画の立案に役立てます。 - レポート機能
収集した情報を分析し、わかりやすいレポートとして出力します。経営層への報告や監査対応に活用できる資料を自動生成します。
ツールによって搭載されている機能や得意分野は異なりますので、自社に必要な機能を見極めて選定することが重要です。
IT資産管理ツールがなぜ必要なのか
IT資産管理は、現代の業務では顧客や取引先とのやりとり、社内情報などをオンラインで管理するのが一般的になっています。
IT資産管理ツールが必要な理由の1つに、社内のITツールを適切に管理できることがあります。社員がスマホで社内データにアクセスできるような環境下では、情報漏洩リスクは飛躍的に高まってしまうでしょう。
情報漏洩は外部攻撃は元より、内部の人間が原因で発生する割合も高いです。調査によれば、情報漏洩の原因としてサイバー攻撃などの外部要因が55%と最も多いものの、「誤表示・誤送信」が26%、「紛失・誤廃棄」が15.1%と、人為的なミスも増えています。
また、IT資産管理ツールが必要な理由として業務効率化の観点からも不可欠といえます。例えば50台のPCを手作業で管理すると月に何十時間もの時間を使うことになるでしょう。
IT資産管理ツールを導入すれば、これらのトラブルへの対策や作業が自動化され、余剰ライセンスの削減や計画的な機器更新によるコスト最適化も実現できるのです。
参考:『個人情報漏えい・紛失事故 2年連続最多を更新 件数は165件、流出・紛失情報は592万人分 ~ 2022年「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査 ~』
【シンプル導入型】柔軟に設計できるおすすめのIT資産管理ツール比較|中小企業でも導入しやすい
専任のIT担当者がいない中小企業にとって、導入・運用のしやすさは重要な選定基準です。ここでは、シンプルな設計でありながら、必要な機能を柔軟に選択できるおすすめのIT資産管理ツールを3つ比較します。
Watchy(株式会社スタメン)
「Watchy(ウォッチー)」は、株式会社スタメンが提供するクラウド型IT資産・操作ログ管理ツールです。
必要な機能を選択して契約できるモジュール式で、PC1台・1機能あたり100円から利用可能な低コスト設計が特徴のIT資産管理ツールです。
情報システム部門が不在でも、シンプルな管理画面により簡単に導入・運用が可能で、最短10分で運用開始できます。
主な機能には、ハードウェア・ソフトウェア資産管理、ログオン&ログオフ監視、スクリーン監視、USBドライブ監視などがあり、情報漏洩対策や労務管理を支援します。
無料トライアルも提供されているので、初めてIT資産管理ツールを担当する企業にもおすすめです。
Watchy(ウォッチー) - クラウド型IT資産管理・ログ管理ツール
SystemSupportbest1(株式会社ディー・オー・エス)
「SystemSupportbest1(SS1)」は、株式会社ディー・オー・エスが提供する中小〜中堅企業向けのIT資産管理ツールです。
ユーザーの声を反映した設計で、IT資産管理・ログ管理に加え、労務管理や稼働状況の可視化も可能です。必要な機能だけを選択して導入できるモジュール式で、初期コストを抑えつつ、自社の課題や組織体制に合わせた柔軟な運用が可能です。
クラウド版「SS1クラウド」も提供されており、サーバー構築や初期費用が不要で、テレワーク環境にも対応しています。4,600社以上の導入実績があり、情報漏洩対策や業務効率化を支援します。
e-Survey+(株式会社ニッポンダイナミックシステムズ)
「e-Survey+(株式会社ニッポンダイナミックシステムズ)」は、エージェントレス型のIT資産管理ツールです。
各端末へのソフトウェアインストールが不要で、クライアントPCへの負荷をかけずに資産情報を収集できます。
ハードウェアやソフトウェアのライセンス情報、リース・保守契約などを一元管理でき、スケジュール収集や複数拠点の情報統合にも対応しています。
直感的な操作性と低コストでの導入が可能で、導入から運用までのサポート体制も整っており、導入企業数は100,000ライセンスを突破しています。
【多機能統合型】統制・セキュリティ強化に優れたおすすめのIT資産管理ツール比較|大企業向き
情報セキュリティを重視する企業や、IT資産管理と併せて統制管理を強化したい企業向けに、多機能な統合型IT資産管理ツールを3つ比較します。
これらは専門知識を要する面もありますが、高度なセキュリティ対策を実現できます。
SKYSEAClientView(Sky株式会社)
「SKYSEAClientView」は、Sky株式会社が提供する大規模企業向けのIT資産・ログ管理ソフトウェアです。
資産管理、ログ管理、セキュリティ対策、デバイス制御、レポート機能などをオールインワンで搭載し、1,000台超のPC管理に対応しています。
USBデバイス制御や不許可端末の遮断、ソフトウェア資産管理(SAM)、モバイルデバイス管理(MDM)など、多彩な機能を備えているIT資産管理ツールです。
オンプレミス版とクラウド版を選択でき、組織の規模やセキュリティポリシーに応じた柔軟な運用が可能ですよ。
導入実績は23,000社以上、1,200万クライアントを超えており、信頼性の高いソリューションとして評価されています。
LANSCOPE(エムオーテックス株式会社)
LANSCOPEは、情報漏洩対策に特化したエンドポイント管理のおすすめIT資産管理ツールです。
各端末にインストーラーの導入が必要であり、初期設定や運用には一定の工数を要するものの、その分、操作ログの詳細な記録、デバイス制御、AIアンチウイルスとの連携など、強固なセキュリティ統制が可能です。
クラウド版ではリモートワーク環境にも対応しており、30,000社以上の導入実績を持つ信頼性の高いソリューションです。
AssetView(株式会社ハンモック)
「AssetView(株式会社ハンモック)」は、IT資産管理や情報漏洩対策を強化する統合型IT運用管理ソフトウェアです。
IT資産の台帳管理に加え、PCの設定変更やソフトウェアアップデートの自動化、情報資産の可視化や追跡といった機能が備わっています。
必要な機能やサービスのみを選んで導入できるオーダーメイド感覚の設計で、コストを最小限に抑えつつ、最大限の効果を発揮します。オンプレミス版とクラウド版の両方を提供しており、企業のニーズに応じた柔軟な運用が可能です。
特に「AssetViewA」モジュールでは、70種類以上のインベントリ情報を自動収集し、ハードウェア台帳、利用ソフトウェア台帳、ライセンス台帳、ライセンス関連部材台帳の4つの管理台帳を効率的に作成できます。
IT資産管理ツール・情報資産管理ソフト『AssetView』
【分散管理型】働き方の多様化に対応するおすすめのIT資産管理ツール比較
テレワークや複数拠点での業務など、働き方の多様化に対応するクラウド基盤のおすすめIT資産管理ツールを3つ比較します。場所を問わない一元管理を実現し、柔軟な働き方を支援します。
MaLionCloud(株式会社インターコム)
「MaLionCloud」は、情報漏洩対策とIT資産管理を統合したクラウド型の運用管理サービスです。操作ログの収集、印刷制限、Webアクセス制御、USBデバイス管理など、PCのあらゆる操作を監視・制御し、セキュリティポリシーに基づいた統制が可能です。
未登録PCのネットワーク接続を即時遮断する機能や、MDMオプション「BizMobileGo!」との連携により、スマートフォンやタブレットの管理も実現します。
Windows、Mac、モバイル端末を一元管理でき、全国の拠点やテレワーク環境でも柔軟に対応。中小企業が求めるセキュリティ強化と効率的なIT資産管理を支援します。
クラウド型情報漏洩対策+IT資産管理・MDMツールMaLionCloud(マリオンクラウド)|インターコム
ISMCloudOne(クオリティソフト株式会社)
ISMCloudOneは、クオリティソフト株式会社が提供するクラウド型IT資産管理ツールです。VPN不要で、国内外の端末をインターネット経由で一元管理できるため、テレワークや多拠点展開を行う中小企業に最適です。
操作ログの取得、外部デバイス制御、URLフィルタリング、ふるまい検知など、豊富なセキュリティ機能を搭載し、情報漏洩対策やサイバー攻撃への対応を強化します。また、MDM機能によりスマートデバイスの管理も可能で、端末の紛失時にはリモートロックやデータ消去が行えます。
直感的なダッシュボードで、端末のセキュリティ状態や脆弱性を可視化し、管理者の負担を軽減します。
MCore(住友電工情報システム株式会社)
MCoreは、IT資産管理、セキュリティ対策、コンプライアンス推進を一元化した統合管理システムです。
軽量なエージェント設計により、クライアントPCのメモリ使用量や通信データ量を抑え、業務への影響を最小限にします。1サーバで数百台から1万台以上の管理が可能で、海外拠点を含むPCも一括管理できます。
英語や中国語の表記にも対応しており、グローバル展開する企業にも適しています。また、パッチ管理、操作ログ収集、デバイス制御など20以上の機能を備え、セキュリティポリシーの遵守を支援します。住友電工グループでの10万台以上の端末管理実績があり、信頼性の高いソリューションです。
IT資産管理ツールの選び方や比較ポイント
多くのIT資産管理ツールが市場に存在する中で、自社に最適なツールを選定するには、以下の6つの観点から比較検討することをおすすめします。
必要な機能がそろっているか
IT資産管理ツールを比較する際、まず基本となるのが必要な機能が網羅されているかどうかです。
一般的なIT資産管理ツールでは、先ほど紹介した機能が標準的に搭載されていることが多いですが、ツールによって得意・不得意がありますので、自社の優先課題に合わせて選定することが重要です。
自社の課題が明確であれば、その解決に直結する機能に重点を置いて比較するとよいでしょう。
セキュリティポリシーに適合するか
IT資産管理ツールを比較して選ぶ際、必要な機能が網羅されているかどうかを見るべきです。一般的なツールでは、前述した機能が標準的に搭載されています。
しかし、ツールによって得意・不得意があるため、自社の優先課題に合わせて比較することが重要です。
例えば、情報漏洩対策が最優先課題であれば、USBデバイス制御や印刷ログ管理に強みを持つツールを選ぶとよいでしょう。
また、ソフトウェアライセンス管理を重視するなら、ライセンス契約情報の管理機能が充実したものが適しています。機能の有無だけでなく、その深さや使いやすさも判断基準として考慮するとよいでしょう。
管理対象機器の範囲が適合するか
次に、自社のセキュリティポリシーに沿った運用ができるIT資産管理ツールを選ぶことが重要です。
アクセス権限の細かな設定が可能か、社外持ち出しPCの監視や制御ができるか、情報漏洩につながる操作の検知と警告・ブロックができるか、セキュリティ対策状況のレポート機能があるかといった点を確認して比較しましょう。
特に厳格なセキュリティ管理が求められる業界では、外部記憶媒体の接続制限や印刷制御が細かく設定できることが重要です。
加えてセキュリティポリシーは企業によって大きく異なるため、自社の方針を明確にした上で、それを実現できるツールを選定することが、情報漏洩リスク低減の鍵となります。
ソフトウェアライセンスが適正に管理できるか
IT資産管理ツールによって、管理できるデバイスの種類や台数に違いがあります。自社で使用している、または今後使用する予定のデバイスをカバーできるかを事前に比較して選びましょう。
異なるプラットフォームが混在する環境では、すべてのデバイスを統一的に管理できるツールを選ぶことで、管理効率が格段に向上します。将来的な事業拡大も視野に入れ、柔軟にスケールできるツールを選ぶことが理想的です。
ライフサイクル管理が適切に行えるか
IT機器のライフサイクル(導入から廃棄まで)を適切に管理することで、計画的な設備投資とコスト削減が可能になります。
以下の機能が備わっているかをIT資産管理ツールの比較ポイントとして見てみましょう。
- 機器の購入やリース情報を登録する機能
- 保証期限やメンテナンス契約の管理機能
- 利用している年数や稼働状況を分析する機能
- 更新する計画を策定する支援機能
- 廃棄する予定のIT機器の情報が消去できているか確認する機能
特に重要なのは、更新時期を可視化する機能です。故障してから慌てて買い替えるといった事態を防ぎ、計画的な設備投資ができるようになります。
また、保証期限が切れる前に更新を検討したり、利用頻度の低い機器を効率的に再配置したりといった判断も可能です。
廃棄時の情報セキュリティ確保も重要な観点であり、データ消去の実施確認や証明書の発行機能なども確認するとよいでしょう。
構成管理が適切に行えるか
IT資産同士の関係性(構成情報)を適切に管理することで、トラブル発生時の原因特定や影響範囲の把握がしやすくなります。
- ハードウェアとソフトウェアの関連付け管理
- ネットワーク構成の可視化
- 依存関係の管理
- 変更履歴の記録と追跡
- 構成図の自動生成
以上の機能がIT資産管理ツールにあるかを確認して比較しましょう。
システム障害が発生した際、影響を受けるシステムやユーザーを迅速に特定できれば、復旧時間の短縮や業務への影響を最小限に抑えることができます。
特に複雑なシステム環境を持つ企業では、構成管理機能が重要な基準となるので、システムの全体像を可視化することで経営層への説明や監査対応も容易になるでしょう。
IT資産管理ツールを導入するメリット
IT資産管理ツールを導入すると、日々の管理作業からセキュリティ対策まで、幅広い場面で効果を実感できます。
管理部門や経営層にうれしい、IT資産管理ツールを導入する5つのメリットを紹介するので、参考にして比較してみてください。
IT資産管理ツールのメリット
- 資産管理の負担が軽減される
- 更新プログラムが自動で適用される
- 管理コストが削減できる
- 社内のガバナンス強化ができる
- アクセス制御など脆弱性の強化ができる
資産管理の負担が軽減される
IT資産管理ツールを導入していれば、社内の端末情報を自動で集めて、資産管理台帳をいつも最新の状態に保てます。
地道な作業は時間を取られるうえに入力ミスも起こりがちなので、手作業での台帳管理にはどうしても限界がつきまといます。
担当者が一台ずつ確認して回る必要がなくなり、本来やるべき業務に時間を使えるようになるのは大きな利点でしょう。
少人数で管理を回している会社ほど、この負担軽減のありがたみを感じやすいはずです。
まずは無料でIT資産管理ツールを自作してみたい、トライアルをしてみたいという方は以下の記事も読んでみてください。
更新プログラムが自動で適用される
IT資産管理ツールを使えば、必要な更新プログラムを社内の端末へまとめて配布できます。
OSやソフトの更新プログラムは、セキュリティを守るうえで欠かせないものです。
とはいえ、社員それぞれに「更新してください」と呼びかけても、なかなか全員が対応してくれるとは限りません。
更新を後回しにした一台が、ウイルス感染のきっかけになることもあります。
更新漏れによるセキュリティの穴を防げるので、管理者が一台ずつ状況を追いかける手間も省けます。
更新状況が一覧で見える点も、対応漏れをなくすうえで心強いポイントになります。
管理コストが削減できる
IT資産管理ツールの導入は、長い目で見ると費用の節約につながります。
コスト削減につながる主な理由を、3つにまとめてみました。
- 使っていないソフトのライセンスを見つけ、無駄な契約を整理できる
- 管理にかかる人件費を抑えられる
- 端末の使用状況が分かり、買い替えの判断がしやすくなる
たとえば、契約しているライセンスが100本あっても、実際に使われているのが70本だったとします。
残り30本分の費用は、まるごと無駄になっているわけです。
こうした余分なコストを見える化して削れるのが、ツールを導入する金銭的なメリットといえます。
社内のガバナンス強化ができる
IT資産管理ツールには、操作ログを記録したり許可していないソフトの利用を制限したりする機能があります。
会社の規模が大きくなるほど、社員一人ひとりのIT利用に目を配るのは困難です。
誰がどんなソフトを入れ、どんな操作をしているのかを把握できないと、不正な持ち出しやルール違反に気づけないこともあります。
社内のルールがきちんと守られているかを確認でき、組織全体の統制が取りやすくなるでしょう。
内部統制やコンプライアンスを重視する経営層にとっても、安心材料のひとつになります。
アクセス制御など脆弱性の強化ができる
セキュリティ対策の面でも、IT資産管理ツールは頼りになる存在です。
たとえば、許可された端末だけが社内ネットワークにつなげるよう設定できたり、私物のパソコンやUSBメモリの利用を制限すれば、情報漏えいのリスクをぐっと下げられます。
万が一トラブルが起きたときも、ログをたどることで原因をすばやく突き止められます。
攻撃の入り口になりやすい弱点をふさげる点は、見逃せないメリットといえるでしょう。
IT資産管理ツールのデメリット
便利なIT資産管理ツールにも、導入前に押さえておきたいデメリットはあります。
ここでは代表的な3つの注意点を、あらかじめ確認しておきましょう。
IT資産管理ツールのデメリット
- 複雑な初期設定が必要な場合がある
- 導入の際にコストがかかる
- データのプライバシーに注意する必要がある
複雑な初期設定が必要な場合がある
社内のすべての端末にソフトを入れたり、管理ルールを決めたりと、最初の準備にはそれなりの手間がかかります。
とくに端末の数が多い会社では、設定が終わるまで数週間ほどかかるケースもあります。
専門的な知識を持つ担当者がいないと、設定の途中でつまずいてしまうかもしれません。
そのためIT資産管理ツールを選ぶときは、なるべくシンプルな設計や操作も簡単なツールを意識するといいでしょう。
また設定の代行や初期構築を請け負ってくれるサービスを選べば、担当者の負担をぐっと減らせますよ。
導入の際にコストがかかる
IT資産管理ツールのコストの形は製品によってさまざまで、主に下の表のようなパターンに分かれます。
| 料金タイプ | 特徴 |
| クラウド型 (月額制) | 初期費用を抑えやすく、端末数に応じて月々支払う |
| オンプレミス型 (買い切り) | 自社サーバーに導入し、まとまった初期費用がかかる |
クラウド型なら、一台あたり月額300円から500円ほどが目安になります。
端末が100台あれば、毎月3万円から5万円ほどの費用がかかる計算です。
ただし、削減できるコストと比べて元が取れるかどうかで判断するのがおすすめです。
無料プランやお試し期間を用意した製品もあるので、まずは小さく始めてみる手もあります。
データのプライバシーに注意する必要がある
IT資産管理ツールは、社員の操作ログや利用状況といった細かい情報まで収集可能です。
この機能は便利な反面、使い方を誤ると社員の不信感を招くおそれがあります。
取得する情報の範囲を必要な分だけに絞れば、プライバシーへの配慮とのバランスも取りやすくなります。
運用ルールをきちんと整えておくことが、安心してツールを活用するための土台になるでしょう。
IT資産管理ツール導入時の注意点
効果的なIT資産管理を実現するためには、ツール選定だけでなく、導入プロセスや運用方法も重要です。多くの企業が陥りがちな失敗を避け、スムーズな運用を実現するためのポイントを解説します。
業務用デバイスを管理することから始める
IT資産管理ツールの導入では、すべてのデバイスを一度に管理対象とするのではなく、段階的なアプローチがおすすめです。
まずは重要情報を扱う部門のPCや社外に持ち出されるノートPCなど、情報漏洩リスクの高いデバイスから管理を始めましょう。
初期導入の負担を減らしながら、最も効果の高い部分から成果を出すことができます。
また、小規模な範囲での試験運用を通じて、管理ポリシーの調整や運用フローの最適化を図ることができるため、全社展開時のトラブルも最小限に抑えられます。
自社の他システムと連携できるかを事前確認
IT資産管理ツールを導入する際、自社で既に利用している他のシステムとの連携可能性を事前に確認することが非常に重要です。
人事システムとの連携により社員情報の一元管理が実現できれば、入退社時の端末管理が効率化されます。また、グループウェアと連携することで、組織変更時の管理体制の更新もスムーズになります。
加えて、セキュリティ製品との連携により、脆弱性情報や不正アクセスの検知を統合的に管理することも可能になります。API連携やデータ連携の仕様を確認し、将来的なシステム拡張も視野に入れたツール選定が望ましいでしょう。
システム間連携により二重入力の手間を省き、データの整合性を確保することで、IT資産管理の質と効率を大きく向上させることができます。
法改正に対応可能かを確認
IT資産管理ツールを選定する際、法改正や新しい規制に柔軟に対応できるかどうかも重要な判断基準です。
個人情報保護法の改正、電子帳簿保存法の要件変更、テレワーク関連の労働法制など、IT資産管理に影響を与える法規制は年々変化しています。
特に近年は、サイバーセキュリティや個人情報保護に関する要件が厳格化する傾向にあるため、これらの変更に迅速に対応できるツールが求められます。
ベンダーが法改正情報を定期的に提供し、必要に応じてアップデートを行う体制があるかを確認しましょう。
最適なIT資産管理ツールを選んで情報漏洩リスクに備えよう
最適なツール選びにおいては、自社の課題や優先順位を明確にすることが重要です。情報漏洩リスクの低減、管理工数の削減、コスト最適化など、どの課題解決を優先するかによって、選ぶべきツールは変わってきます。また、導入後の運用負荷やサポート体制も考慮しましょう。
無料トライアルや部分的な導入から始めることで、リスクを抑えながら効果を検証できます。IT資産管理は一度導入して終わりではなく、継続的な運用と改善が必要です。今日から一歩踏み出して、貴社と従業員を守るIT資産管理の仕組みづくりを始めてみませんか。
自社に合ったツールを選び、情報漏洩リスクに適切に備えることで、企業価値の向上にもつながるでしょう。
Watchy編集部
従業員が安心して働ける環境を提供するための、IT資産管理、情報漏洩対策、労務管理に関するコンテンツを発信しています。
Watchyは、株式会社スタメンが運営するクラウドサービスです。企業のIT情報統制の課題やバックオフィスの課題を、情報システム担当者が手薄な状況でも、Watchyが解決。設定・運用の手間を最小化しながら、押さえるべきポイントを確実に押さえた企業統制の実現を支援します。
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