職場で「サボり社員」が増えると、業務効率やチームの士気に悪影響を及ぼします。組織のパフォーマンスを落とさないために、サボり社員が生まれる原因や特徴、取るべき対策を押さえておきましょう。早期の発見と適切な対応が、組織の成長につながります。
目次
サボり社員が出てしまう原因は?
社員が仕事をサボるようになる背景には、単なる怠惰では片付けられない複数の要因が絡んでいます。業務内容への不満や人間関係のストレス、体調面の問題など、根本的な原因を把握することで、適切な対応が可能になります。代表的な原因を整理しておきましょう。
業務への不満やモチベーションの低下
社員がサボり始めるきっかけとして、最も多いのが業務内容への不満です。やりがいを感じられない単調な作業が続いたり、自身の能力やキャリアに見合わない業務を任されたりすることで、徐々にモチベーションが低下する可能性があります。
また、成果を出しても正当に評価されない環境では、努力が報われない思いから、仕事に対する意欲がなくなっていく傾向があります。
こうした状態が続くと、社員は「どうせやっても意味がない」という感覚に陥り、やがて業務を最小限にとどめるようになるでしょう。これは単なる甘えやサボり癖ではなく、組織環境や評価制度に起因する問題である場合も多く、企業側の対応が求められます。
上司や同僚との人間関係の悪化
職場内の人間関係が悪化すると、社員の勤労意欲は大きく損なわれます。特に、上司からのパワハラや不適切な指導がある場合、業務に対する心理的ハードルが高まり、出勤そのものが負担になっていくケースは決して珍しくありません。
同僚との関係も重要で、ささいな摩擦や孤立感がストレスとなり、業務への集中力や熱意をそいでしまう原因になります。
そうなると、仕事そのものよりも職場に居続けることが苦痛となり、次第に業務の手を抜くようになります。放置すれば組織全体の雰囲気や生産性にも悪影響を与えるため、早期に信頼関係を築き直す工夫が必要です。
過剰なストレスや心身の不調
精神的・身体的な不調も、サボり社員の背景にある見逃せない要素です。過剰な業務量や長時間労働が続くと、心身に不調を来し、意図せず集中力や行動力が落ちてしまう人が少なくありません。
また、家庭内の問題や経済的な不安など、職場外の要因がストレスとして蓄積し、仕事に向き合えなくなる場合もあります。こういった状態は見た目では判断しづらいため、日頃から社員の様子を注意深く観察し、異変を感じた際には、適切に対応できる体制を整えておくことが重要です。
仕事をサボってしまう人の特徴
仕事をサボる社員には、共通した特徴があるので確認しておきましょう。例えば、業務中に頻繁に離席したり、集中力が続かなかったりする場合や、報連相を避けるなどの行動を取る人がいます。また、責任感が乏しく、自分の業務に対する意識が低い傾向もあります。
加えて、日常的にミスが増えたり、業務の進捗が遅れたりなどの変化が見られる場合、サボり始めの兆候の可能性があるので注意しましょう。こうした行動を見極めることで、社員への適切なアプローチを検討する必要があります。
サボり社員への効果的な対策
サボり社員への対処は、単に注意や叱責をするだけでは根本的な解決にはなりません。原因に応じた対策を講じることで、再び意欲的に働ける状態を目指すことが重要です。以下のポイントを意識しつつ、有効な対策を検討しましょう。
本人との面談で原因と向き合う
社員が仕事をサボる背景には多くの要因があるため、まずは本人との面談を通じて、問題の根源を探ることが重要です。業務への不満や職場環境に対する意見を聞き、解決策を共に考えることで、状況の改善につなげましょう。
また、社員が抱える悩みやストレスに対して寄り添うことで、職場に対する信頼関係を構築し、業務への姿勢を改善できる可能性があります。
与える業務や役割の見直し
業務が単調すぎる場合や、過度な負担がかかっている場合、社員は仕事に対する意欲を失いがちです。そこで業務内容や役割を見直し、適切な仕事を与えることが必要です。
個々の能力を適切に評価し、やりがいを感じられる業務を提供することで、社員のモチベーション向上につながります。また定期的な業務の調整を通じて、社員が自身のスキルを生かせる環境を整えることも重要です。
目標の設置・管理を徹底する
目標の設定・管理の徹底を通じて、仕事に対する目的意識を持たせるのも、社員のやる気を引き出す上で大切なポイントです。社員一人一人に明確な目標を設定し、それを適切に管理することで、業務に対する意識を向上させられます。
目標は短期的・長期的なものを組み合わせることで、達成感を得られる仕組みにするとよいでしょう。加えて、管理職がフィードバックを小まめに行い、適切に評価することで、徐々に社員の行動にも変化が現れます。過度な監視ではなく、業務への関心を高め、成果に対して正当に応える姿勢が大切です。
サボり社員の兆候を見逃さず適切な対策を
社員が仕事に意欲を示さなくなった背景には、環境や体調・心理的な要因などが、複雑に絡んでいる場合があります。早い段階で兆候に気づき、本人と向き合う姿勢を持つことで、大きなトラブルを未然に防ぐことが重要です。
また、単に「やる気がない社員」と決めつけるのではなく、全体の働き方や評価制度を見直す視点も欠かせません。サボりを個人の問題だけにとどめず、組織全体で支える文化をつくる姿勢が求められます。

Watchy編集部
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