データの不正アクセスや情報漏洩を防ぐには、定期的にフォルダのアクセス履歴の確認が必要です。標準機能を活用する場合、WindowsとMacでは履歴を調べる方法が異なるので、ここで理解しておきましょう。より詳細な記録を取得できるツールも紹介します。

フォルダのアクセス履歴とは?

フォルダのアクセス履歴とは、特定のフォルダに対する操作(開く・編集・削除など)の記録です。これらの履歴を確認することで、誰がいつどのファイルにアクセスしたのか、操作の内容とともに追跡が可能です。

定期的にアクセス履歴を調べることで、不正アクセスの兆候を早期に発見し、情報漏洩やデータ改ざんを抑止できます。

WindowsやMacのOSには、フォルダのアクセス履歴を記録する機能が標準で搭載されています。ただし、デフォルトの設定では全ての操作が記録されるわけではなく、特定の設定変更やツールの使用が必要な場合があるので注意しましょう。

【Windows】フォルダのアクセス履歴の調べ方

Windowsでは、イベントビューアーやPowerShellを活用することで、フォルダのアクセス履歴を確認できます。それぞれ具体的な手順を知っておきましょう。

イベントビューアーを活用する

イベントビューアーはWindowsに標準搭載されているログ管理ツールで、システムのさまざまなイベントを記録しており、フォルダのアクセス履歴も確認できます。まずは、次の手順でイベントビューアーを開きましょう。

  1. スタートメニューから「すべてのアプリ」をクリック
  2. 「Windowsツール」を選択
  3. 「イベントビューアー」を選択

イベントビューアーが開いたら、「Windowsログ」から「Application」や「システム」など、履歴を調べたい項目をチェックしましょう。

PowerShellで操作ログを取得する

PowerShellを使用すると、より詳細なフォルダのアクセス履歴を取得できます。PowerShellは高度なコマンドラインツールであり、スクリプトを実行することで、フォルダへのアクセス情報の抽出が可能です。まずはスタートメニューから、管理者権限でPowerShellを起動しましょう。

基本的な操作ログの取得には「Get-EventLog」コマンドレットを使用します。例えば、以下のコマンドを入力すると、セキュリティログの中からイベントID「4663」を抽出し、アクセス履歴を表示します。

Get-EventLog -LogName Security | Where-Object {$_.EventID -eq 4663}

出力されたログには、アクセスしたユーザーや操作内容が記録されているため、必要に応じて分析が可能です。また、より詳細な情報を取得するために「Get-WinEvent」コマンドを使用するのもよいでしょう。ログをCSV形式でエクスポートし、Excelなどで管理できます。

【Mac】フォルダのアクセス履歴の調べ方

Macでは以下のように、コンソールアプリを使用して、フォルダのアクセス履歴を確認できます。システムログをリアルタイムで監視するためのツールであり、特定のフォルダに関するアクセス記録の確認が可能です。

コンソールアプリで確認する

Macでアクセス履歴を確認するには、コンソールアプリを利用するのが一般的です。以下の手順で、フォルダのアクセス履歴を確認してみましょう。

  1. Finderの「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダから「コンソール」を起動
  2. 左側のメニュー(ログリスト)から、システムログやユーザーログなどを選択
  3. 検索バーにフォルダのパスや関連するキーワードを入力

これで該当するログを絞り込めるので、特定のフォルダへのアクセス履歴を追跡できます。また「fs_usage」コマンドをTerminal(ターミナル)で実行すれば、リアルタイムでフォルダのアクセス履歴の確認が可能です。

専用のログ管理ツールの導入もおすすめ

WindowsやMacの標準機能では、詳細なフォルダアクセス履歴の取得や、ログの長期保存などに限界があります。より高度なログ管理や監査が必要な場合は、専用のログ管理ツールの導入がおすすめです。

ログ管理ツールを導入するメリット

ログ管理ツールを導入すれば、簡単にアクセス履歴の確認ができます。OSの標準機能はコマンドなどの専門知識が必要な場合もありますが、専用ツールは直感的なインターフェースで操作でき、リアルタイムの監視も可能です。

また異常なアクセスを検知した際、アラートを発する機能が実装されているツールも多く、長期的なログ保存に対応している点もメリットです。セキュリティインシデントへの迅速な対応や、監査時の証拠保全がしやすくなります。

おすすめのログ管理ツール「Watchy(ウォッチー)」

Windowsでログ管理ツールを導入するならば、IT資産管理にも対応している「Watchy」がおすすめです。シンプルで使いやすい管理画面が特徴で、専門知識がなくても簡単に設定・運用できます。

クラウドサービスのため社内サーバーの設置も不要で、初めて本格的にログ管理に取り組む企業も、問題なく使える設計になっています。PC1台・1機能100円から手軽に利用できるので、まずは使い勝手を確かめてみるとよいでしょう。無料トライアル版もあるので、この機会に導入をご検討ください。

Watchy(ウォッチー) - クラウド型IT資産管理・ログ管理ツール

フォルダのアクセス履歴は定期的に確認しよう

フォルダのアクセス履歴を定期的に確認することで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを低減できます。WindowsではイベントビューアーやPowerShell、Macではコンソールアプリを活用すれば、基本的な履歴を確認可能です。

ただし、標準機能だけでは管理が難しいケースも多いため、専用のログ管理ツールの導入も検討しましょう。定期的にアクセス履歴を確認する習慣をつけることで、不審なアクセスの兆候を早期に発見し、迅速に対応できるようにしましょう。

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執筆者

Watchy編集部

従業員が安心して働ける環境を提供するための、IT資産管理、情報漏洩対策、労務管理に関するコンテンツを発信しています。

Watchyは、株式会社スタメンが運営するクラウドサービスです。企業のIT情報統制の課題やバックオフィスの課題を、情報システム担当者が手薄な状況でも、Watchyが解決。設定・運用の手間を最小化しながら、押さえるべきポイントを確実に押さえた企業統制の実現を支援します。

【株式会社スタメンについて】 東京証券取引所グロース市場上場。Watchy、TUNAGなど、人と組織の課題解決を実現するSaaSを展開。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)及びプライバシーマークを取得。