ログ管理システムは、企業や組織のセキュリティの強化や、業務効率化に欠かせないツールです。ログ管理システムの必要性や種類、選び方のポイント、おすすめの製品まで紹介します。適切なシステムを選定し、安全で効率的な業務運営を実現しましょう。

ログ管理システムの必要性

ログ管理システムは、企業が抱えるセキュリティリスクや、業務効率に関する課題の解決に役立ちます。

近年の企業を取り巻くIT環境は、サイバー攻撃や内部不正などの脅威が増しています。これらに迅速に対応するには、ユーザーの操作やシステム動作を記録した「ログ」の管理が欠かせません。ログの管理・活用を通じて、不正アクセスの検知やシステム障害の原因の特定、業務の透明性の確保が可能になります。

しかし、手作業でのログ管理は膨大な時間と手間を要し、ログの分析も難しいのが実態です。そのため、多くの企業がログ管理システムの導入を始めており、さまざまなログを効率的かつ確実に運用できる体制を構築しています。

ログ管理システムの種類

ログ管理システムにはさまざまな種類があるため、用途や目的に応じて選択することが重要です。

導入形態でいえば、主にオンプレミス型とクラウド型に大別されます。オンプレミス型は自社サーバーにシステムを構築し、基本的に外部にデータを出すことはありません。きちんと運用体制を構築していれば、強固なセキュリティを担保できますが、導入・運用コストが高くなりがちです。

一方、クラウド型は導入が容易で初期費用を抑えられるものの、インターネット経由での利用となるため、セキュリティには十分配慮が必要です。

また、それぞれ個別の強みを持っているシステムも多く、サーバーやネットワーク機器の動作状況を監視できるものや、ユーザー操作の詳細な記録に強みを持つシステムなどがあります。さらに、SIEM(セキュリティ情報イベント管理)機能を備えた高度なシステムもあるので、まずは導入目的を明らかにして、自社に合ったものを選択することが大切です。

ログ管理システムの選び方

ログ管理システムを選択するには、以下のポイントを意識することが大事です。収集・分析すべきログの種類を明確にするとともに、ログ収集の精度や容量などにも目を向けるようにしましょう。

収集・分析できるログの種類

ログには操作ログや認証ログ・エラーログなど多岐にわたる種類があります。導入前には、自社でどのような情報を記録・分析したいか、明確にすることが重要です。例えば、不正アクセス対策には認証ログが必須であり、業務改善にはシステムの操作ログが役立つでしょう。

上記のように、ログ管理システムを選ぶ際には、まず導入の目的を明確にし、対応する機能を持つ製品を選ぶ必要があります。

ログ収集の精度やタイミング

効果的なログ管理には、ログの収集精度とタイミングが重要な要素となります。セキュリティインシデントの監視や障害対応の場面では、リアルタイム性が求められるため、システムによるログ収集のタイミングや精度は、特に評価すべきポイントです。

ログ管理システムは、ほぼリアルタイムでログを収集し、即座に分析できる機能を持つ製品が多くあります。不正アクセスやサイバー攻撃を早期に検知するためにも、セキュリティ関連のログは遅延なく収集しなければいけません。導入を検討している製品のログ収集の頻度や間隔は、事前によく確認しておきましょう。

管理できるログの容量

管理できるログデータの容量も、システムの導入前に確認すべきポイントです。ログは日々蓄積されるため、十分な保存容量が確保されていないと、すぐに過去のデータが削除されてしまいます。

特に大規模なIT環境や多数のシステムを運用している企業では、日々膨大な量のログデータが生成されるため、適切に保存・管理できる容量が必要です。長期間のデータ保持が可能かどうか、きちんとチェックするようにしましょう。

アラート通知の可否

不正アクセスやシステムの異常が発生した際、即座に対応するには、アラート通知の存在が欠かせません。特定のログイベントが発生した際、リアルタイムで管理者に通知が届くシステムなら、迅速な対応が可能です。

特に、重要なセキュリティイベントに対して、メールや専用アプリを通じて即時にアラートを送信できるシステムを選べば、被害を最小限に抑えられるでしょう。多くのログ管理システムはアラート通知が可能なので、どのような条件で通知が発生するのか、設定の柔軟性なども確認しておきましょう。

ログ管理システムの価格

ログ管理システムの価格は、提供される機能や対象規模によって大きく異なります。基本無料で使えるオープンソース型から、月額数万円で利用できるクラウド型、数百万円単位のオンプレミス型まで幅広い選択肢があります。

さらにクラウド型の場合、小規模なサービスなら月額数千円で利用できる場合もあり、初期費用もかかりません。まずは規模を絞って導入し、必要に応じて機能や利用人数を拡張するのもおすすめです。

また、ユーザー数やログ容量に応じた従量課金制を採用する製品もあるので、利用状況に合わせた料金プランを選ぶことも大切です。価格だけではなく、サービスベンダーのサポート体制やアップデートの頻度なども考慮し、長期的な費用対効果を判断しましょう。

おすすめのログ管理システム

それでは、おすすめのログ管理システムをいくつか紹介します。各製品の特徴や強みを理解し、自社の環境に最適なシステムを選定するための、参考にしてください。

AssetView

AssetViewは、IT資産管理とログ管理を統合した国産のソリューションとして、多くの日本企業に採用されています。特に、セキュリティ対策と資産管理の両面から、企業のIT環境を保護する包括的なアプローチが評価されています。

数十台から数万台規模まで対応できる柔軟性が特徴で、不正アクセス防止や業務改善にも役立つシステムです。多彩なレポート機能も備えており、直感的な操作性により、初心者にも扱いやすい設計となっています。

AssetView【IT資産管理ツール・情報資産管理ソフト】

SKYSEA Client View

SKYSEA Client Viewは、国内シェア上位のIT資産管理・ログ管理ソリューションです。特に教育機関や官公庁など、強固なセキュリティと安定性が求められる環境において、多くの導入実績を誇ります。

IT資産管理とセキュリティ対策、ログ管理機能を統合的に提供しており、クライアントPCの利用状況やソフトウエアのインストール状況など、簡単に確認が可能です。さらに、ハードウェア構成などの資産情報や、操作ログやセキュリティログも一元的に管理できます。

収集したログを基にした豊富なレポート機能も特徴で、ダッシュボード形式で操作状況やセキュリティリスクを可視化でき、経営層への報告資料としても活用できます。

SKYSEA Client View│ITセキュリティ対策とリスクの発見を支援

MCore

MCoreは、IT資産管理とセキュリティ対策を統合したシステムです。オンプレミスとパッケージソフト、アプライアンスの形態で提供され、500人以上の従業員規模の企業に適しています。1サーバで10万台までのIT資産管理が可能で、大規模環境での運用実績が豊富です。

主な機能には、インベントリ管理、パッチ管理、ソフトウェア配布、ライセンス管理があります。情報漏洩対策としてPC操作ログ管理、デバイス管理、BitLocker管理などのオプションも用意されています。これらの機能により、IT資産の把握、監視、統制による健全なシステム環境を実現します。

MCoreの特徴として、軽量設計によりクライアントPCの負荷を最小限に抑えつつ、海外拠点を含むグローバルな運用にも対応可能です。

IT資産管理システム MCore | 住友電工情報システム

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自社に合ったシステムを導入し、ログの収集・分析を自動化・効率化することで、異常やトラブルに素早く対応できる体制を整えましょう。

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著者情報

Watchy 編集部

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Watchyは、株式会社スタメンが運営する、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)およびプライバシーマーク(Pマーク)を取得しているクラウドサービスです。東京証券取引所グロース市場上場。